Obsidianのvaultを共有するには:共同作業のための4つの方法
Obsidianのvaultをほかの人と共有するには、Obsidian Sync、Synch、非公開のGitリポジトリ、クラウドの共有フォルダが使えます。各自がObsidianでローカルのコピーを開き、選んだ方法でコピー間の変更を転送します。vaultフォルダを送るだけでは、その時点のコピーを渡すことになり、その後のノートは同期されません。
勉強会、共同研究の資料集、チームのナレッジベースを作るなら、まず参加方法と使用するデバイスを決めましょう。この記事では4つの共同作業の方法を紹介し、Obsidian SyncとSynchの設定手順、ストレージ、暗号化されたアクセス、バージョン履歴を比較します。

どの共有方法を選ぶべき?
| 方法 | 向いているケース | 主な条件や制限 |
|---|---|---|
| Obsidian Sync | 公式の統合機能を使いたい、または全員がすでに契約している | 参加者ごとにSyncの契約が必要 |
| Synch Plus | 2〜3人で1つのグループ契約を使いたい | 組織への参加と暗号化されたアクセスの承認が必要 |
| 非公開のGitリポジトリ | 全員がバージョン管理に慣れている | コミット、プル、プッシュ、マージ競合を各自で管理 |
| クラウドの共有フォルダ | 全員のデバイスで共有フォルダをローカルに同期できる | モバイルでの利用や競合処理はサービスによる |
読むためにObsidianのノートを共有するだけなら、Markdownファイルを送るか、PDFに書き出せば十分です。
vaultの共有とリアルタイムの共同編集は別です。 同期はローカルコピー間で保存済みの変更を転送します。相手のカーソルや入力の一文字一文字が表示されるとは限りません。同じノートを扱うときは、編集のタイミングを調整しましょう。
Obsidianのvaultをほかの人と共有する方法
最初にvaultをバックアップし、以下から方法を選びます。新しいグループなら、専用のvaultを作ることで、個人のノートと全員がアクセスできる資料を分けられます。
1. Obsidian Syncでvaultを共有する
Obsidian Syncのリモートvaultに接続したローカルvaultから始めます。参加者全員に有効なSyncの契約が必要です。
招待の手順は次のとおりです。メニュー名は英語UIの表記です。
- Settings → Syncを開きます。
- Remote vaultの横にあるManageを選びます。
- 共有するvaultを見つけ、Manage sharingを選びます。
- Invite userに相手のメールアドレスを入力します。
- Addを選びます。
招待された人は、ローカルvaultを共有リモートvaultに接続します。エンドツーエンド暗号化されたvaultの場合は、信頼できる経路で暗号化パスワードを伝えてください。詳しくは公式の共有vaultガイドを参照してください。
参加者はvaultの内容を編集できますが、ほかの人を招待できるのは所有者だけです。Obsidian Syncは細かな権限設定やリアルタイムの共同編集には対応していません。
2. Synchでvaultを共有する
vaultをSynchに接続し、組織がPlusプランを利用している状態で進めます。
- 参加者を招待します。 Vault の共有 → 組織を管理を開き、メールで招待します。
- 相手がアクセスをリクエストします。 招待を承諾したら、空のObsidian vaultを開いてSynchにログインし、Vaultを接続 → 共有されたvaultから対象のvaultを選びます。
- 承認して接続します。 別の信頼できる経路で相手のアクセスコード全体を確認し、Vault の共有で承認します。相手はリクエストに使ったデバイスで自分のvaultパスワードを設定し、接続を完了します。
承認には、保持されている履歴へのアクセスも含まれます。招待されたメンバーにはSynchアカウントが必要ですが、別途有料プランを契約する必要はありません。
3. GitでObsidianのvaultを共有する
非公開のGitリポジトリは、すでにバージョン管理を使っているグループに向いています。一般的な流れは次のとおりです。
- 非公開リポジトリを作り、共有したいvaultの内容だけを追加します。アップロード前に、添付ファイル、設定ファイル、既存のGit履歴を確認してください。
- リポジトリに参加者を招待します。
- 各自がクローンし、そのローカルフォルダをObsidianのvaultとして開きます。
- 編集前に最新の変更をプルし、作業後にコミットしてプッシュします。競合があれば解消してから続けます。
Obsidian Gitプラグインを使うと、Obsidian内でGitを操作できます。非公開リポジトリはアクセスを制限しますが、それ自体がエンドツーエンド暗号化を提供するわけではありません。Gitに不慣れな方は、Obsidian Git同期ガイドで作業の流れと長所・短所を確認できます。
4. クラウドフォルダでvaultを共有する
クラウドサービスが同じファイルを全員のデバイスにローカルで提供できれば、共有フォルダを使えます。
- クラウドストレージに専用のvaultフォルダを作り、参加者に編集権限を付与します。
- 全員がフォルダを自分のデバイスに同期し、ファイルをダウンロード済みの状態に保ちます。
- ローカルフォルダをObsidianのvaultとして開きます。
- 資料を増やす前に、ノートと添付ファイルの変更が双方向に反映されるかテストします。
まずモバイル対応を確認してください。2台のパソコンで使える共有フォルダでも、スマートフォンのObsidianからはアクセスできない場合があります。Obsidianの同期方法ガイドにプラットフォームごとの制限が説明されています。更新が競合しないよう、このvaultには同期サービスを1つだけ使いましょう。

共有vault向けのObsidian Sync PlusとSynch Plusの比較
Obsidian SyncはObsidianに組み込まれた公式サービスです。Synchはコミュニティプラグインを通じて接続し、Plusプランで組織単位の共有を提供します。どちらもvaultの内容のエンドツーエンド暗号化に対応しています。Synch Plusと機能を比較するなら、Obsidian Sync Plusが近い選択肢です。どちらも1年分のバージョン履歴を提供し、Obsidian Standardより大きな添付ファイルを扱えます。ただし、ストレージ容量と契約の仕組みは異なります。
| 項目 | Obsidian Sync Plus | Synch Plus |
|---|---|---|
| 契約の仕組み | 参加者ごとに有効なSyncの契約が必要 | 1契約で所有者を含め最大3人 |
| エンドツーエンド暗号化 | 暗号化されたvaultで利用可能 | vaultの内容に適用 |
| vaultパスワードの設定 | 参加者がvaultの暗号化パスワードを入力 | 承認後に各自が自分のvaultパスワードを設定 |
| 参加方法 | 所有者がSync設定から招待 | 組織への招待後、暗号化されたアクセスを承認 |
| バージョン履歴 | 12か月 | 1年 |
| 含まれるストレージ | 1アカウントの全vaultで合計10 GB | vaultあたり5 GB、3つで合計15 GB |
| ファイルサイズ上限 | 200 MB | 100 MB |
| 同期できるvault数 | アカウントあたり10個 | 組織あたり3個 |
利用条件と最新の上限は、Obsidianの共有vaultガイド、Obsidian Syncのプラン、Synchの料金で確認してください。
暗号化されたアクセス:共通のパスワードと個別のパスワード
Synchでは、自分のvaultパスワードを渡さずに相手を招待できます。管理者が参加者の確認コードを使ってアクセスを承認するため、グループ内で共通のパスワードを配布する必要がありません。

日常の共同作業に向けてvaultを整える
どの方法でも、いくつかのルールを決めておくと役立ちます。
個人のノートと共有資料を分けましょう。 共同作業専用のvaultがあれば、グループの資料が明確になります。他人に見せてよい資料だけを入れ、保持されている履歴に非公開の内容がないかも考慮してください。
構成はシンプルにしましょう。 入口となるノート、プロジェクトフォルダ、議事録、参考資料があれば十分な場合が多いです。新しいノートの置き場所を決めておけば、vault全体を整理し直さずに参加できます。
編集が集中するノートは調整しましょう。 会議では記録係を1人にするか、長い文書の担当箇所を分けます。ほかの人に作業を引き継ぐ前に、同期の完了を待ってください。実用的な編集の習慣は、Obsidianの同期競合を防ぐガイドで紹介しています。
設定は内容と分けて確認しましょう。 ノートを共有していても、テーマ、ショートカット、ワークスペースの設定は各自の好みかもしれません。選んだ方法が.obsidian設定フォルダをどう扱うか確認してください。
同期方法は1つに絞り、バックアップは別に取りましょう。 Obsidianは、同じvaultで複数の同期サービスを併用すると競合の原因になるため、併用を推奨していません。関連する注意点は同期ガイドで確認できます。
Obsidianのvault共有に関するFAQ
無料でObsidianのvaultを共有できますか?
Gitや利用中の共有ストレージプランなら、専用の同期契約なしで共同作業できる場合があります。ホスティングの上限、デバイスの互換性、各自に必要な設定を確認してください。無料のソフトウェアでも継続的な管理は必要になることがあります。
vaultフォルダをそのまま送ってもよいですか?
特定の時点のコピーが必要なら問題ありません。ノートが参照する添付ファイルを含め、個人の資料は先に取り除いてください。同期などの共同作業の仕組みを設定しなければ、その後の編集は2つのコピー間で反映されません。
Obsidian Syncなしでもvaultを共有できますか?
はい。Obsidian Syncに料金を払わずに、Synch、Git、対応するクラウドの共有フォルダを使えます。公式の共有vaultサービスを選ぶ場合は、全員に有効なObsidian Syncの契約が必要です。
vault内のフォルダを1つだけ共有できますか?
共同編集には、グループが必要とするノートと添付ファイルをまとめた別のvaultを作りましょう。コピー後にリンクを確認してください。個人のvaultに残っているノートへのリンクだけでは、参加者はそのノートにアクセスできません。
暗号化パスワードを共有する必要がありますか?
サービスによります。公式のObsidian Syncでは、参加者が暗号化されたvaultに接続する際にvaultの暗号化パスワードを使います。Synchでは、暗号化されたアクセスが承認された後、各自が自分のvaultパスワードを設定します。
2人が同じノートを同時に編集できますか?
それぞれのローカルコピーは編集できますが、変更が重なると競合する場合があります。ここで紹介した共有方法がリアルタイムの共同編集を提供すると考えないでください。同時執筆が作業の中心なら、明示的に対応しているツールを検討しましょう。
メンバーが抜けたらどうすればよいですか?
利用しているサービスで、その人のアクセス権を削除します。権限を取り消してもダウンロード済みのファイルは消えないため、相手がコピーを持っていても問題のない資料だけを共有してください。
グループに合うサービスは?
全員がすでに契約している、または公式の統合機能を好むなら、Obsidian Syncが自然な選択です。
2〜3人でノートを共有し、1人がプランを管理してほかの人を招待したいなら、Synch Plusを選びましょう。
まずはリンクでつながった数枚のノートと添付ファイルで試してください。共有プロジェクトを移す前に、全員が接続して変更を加え、実際に使うデバイスで結果を確認しましょう。